電子機器の歴史U
B デジタルカメラ
撮影した画像をデジタルデータとして記録するカメラである。これは静止画を撮影する「デジタルスチルカメラ」を指し、動画を撮影する「デジタルカメラ」は含めません。しかし、最近では静止画と動画を撮影できるカメラが一般的になり、境界が無くなってきています。「一眼レフカメラ」と「コンパクトカメラ」に大きく分けられますが、一眼レフカメラのミラー(反射鏡)が無くなった「ミラーレス一眼カメラ」なども登場しています。
「コダック」という海外の会社がデジカメを最初に開発しました。その後、日本でソニーやキャノンによる開発がすすめられます。カシオの販売したQV-10の成功を機に多くの企業が一般への販売を開始。当時、電池の寿命や画質が良くなく性能がフィルムカメラを超えないと思われていましたが、1997年末ごろの高画質化や性能の向上、値段の降下により販売数が増加し、フィルムカメラを超えました。その後、カメラ付携帯なども作られ、店頭では販売合戦が展開されています。
また、プロカメラマンや報道関係者に使われている一眼レフカメラは、販売初期、高画質でしたが、レンズが100万円を超えるなど大手報道機関しか使えない特別なカメラでした。その後、高機能で低価格のレンズの開発が進み、2000年のシドニーオリンピックを契機に普及しました。
C 携帯電話
現在、日本人ほとんど全員が持っているといえる携帯電話はアメリカで作られた「トランシーバー」が前身と言われています。携帯電話は、固定電話が作られる前から開発が続けられていましたが、電波のノイズやバッテリーなど様々な問題があり、サイズが大きいものしかありませんでした。1979年に日本で世界初のコードレスフォンが実用化されましたが、それは車の中だけでしか使えませんでした。その後、NTTが1985年に「ショルダーフォン」を発売し車外で使えるようになりましたが、重さは3キログラムでした。軽量化が進むものの、1987年の時点で750グラム(味噌1パック)もありました。1990年、いわゆる「ガラパゴス携帯」が普及し始め、着メロ、インターネットなどが導入されました。2007年には世界全体での普及率が5割を突破しました。同時期には「スマートフォン」が登場し、インタレットを利用した高速通信ができるようになり現在に至ります。そして現在も研究が進み、電子機器のリモコンの機能を持つなど機能の幅を広げています。