平和主義 1

問 以下の文章を読み、設問に答えなさい。

 日本は、第二次世界大戦において、他国の多数の人々を殺傷し、莫大な被害を与えた。またわが国の多くの人々が戦場で兵士として死傷し、戦闘に加わらなかった無数の人々も、傷つき命を失った。さらに、原子爆弾が広島と長崎にもたらした大きく深い災禍は、今も多くの人々を苦しめている。

 この認識と反省の上、日本国憲法は[A]を定め、国民の大多数がこれを支持した。憲法前文は、「われらは、全世界の国民が、ひとしく[B]と[C]から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する」と宣言した。そして「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、平和を愛する諸国民の[D]と[E]に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」と、恒久平和のために努力する平和主義を基本理念としている。

 この理念を具体化するため、第[F]条では、「[G]の[H]たる戦争と、[I]による威嚇又は[I]の行使は、[J]を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」と定め、戦争の放棄を明確にした。さらには、「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の[K]は、これを認めない」と戦力の不保持と[K]の否認をも定めた。この徹底した平和主義の規定は、世界でもはじめてのことであった。

 

(1)   空欄ALに当てはまる単語・数字を答えなさい。ただし、同じアルファベットには同じ単語・数字が入るものとします。

(2)   下線部について、日本は被爆体験をふまえて、「核兵器をつくらず、もたず、もちこませず」とする政策を基本としてきました。これを漢字5文字で何というか答えなさい。

 

解答

1    A            戦争放棄              B            恐怖

C            欠乏                     D            公正

E            信義                     F            9

G            国権                     H            発動

I            武力                     J            国際紛争

K            交戦権

2     非核三原則

 

出展:新中学校公民(清水書院)